見ただけでは酸性・中性・アルカリ性のどれなのかまず分かりません。 |
洗剤には種類があり、液性によって落とせる汚れも変わってきます。「汚れがキレイに落とせない!」という場合は、洗剤の種類が間違っているかもしれませんので性質別に紹介します。※酸性またはアルカリ性洗剤は危険が伴うため取り扱いに注意が必要です
大原則として、「酸性汚れ→アルカリ性」「アルカリ性汚れ→酸性」の洗剤を使用する必要があります。
代表的汚れは…
酸性の汚れ | 「油汚れ、タンパク質、湯あか、タバコのヤニ」など |
アルカリの性汚れ | 「尿石、水あか、アンモニア臭、水あか、石けんカス」など |
酸性洗浄剤とはpHが6未満の洗浄剤のことを言います。その中でも酸性と弱酸性があり、酸性pH0~3、弱酸性pH3~6となっています。酸性洗浄剤の主成分は、塩酸や硝酸などの無機酸、あるいはクエン酸やりんご酸などの有機酸です。酸性洗浄剤は、水分中のミネラル由来のカルシウム塩やマグネシウム塩など(スケールと呼ばれる)、アルカリ洗浄剤では落とすことのできない無機系の汚れに対して非常に有効です。尿石のような汚れも除去できるためトイレクリーナーに多く用いられています。また酸の力が頑固な汚れも溶かすので石材用にも有効です。酸性と中性のあいだに位置する弱酸性は汚れを落としつつ肌や素材にもやさしい特徴があり、食器用洗剤や浴室用洗剤、洗濯用洗剤にも用いられています。塩素は酸素系洗剤と混ぜると有毒なガスが発生し、大変危険ですので続けて使用する際などには、十分な注意が必要です。
(有機酸系) |
(無機酸系)
一般的家庭でも普及している洗剤。洗浄力がもっとも弱く、頑固な汚れでなければ日常使いができます。酸性・アルカリ性洗剤は【汚れを溶かす】性質を持っていますが、中性洗剤は界面活性剤が汚れの隙間に入り込み【汚れををはがす】という性質を持っています。このため素材への影響が小さく、お肌にも優しいのが特徴です。食器用洗剤・トイレ洗剤・浴室用洗剤など中性洗剤は、幅広く利用されています。
酸性の汚れ、特に【こびりついた油汚れ】に効果的で、血液や食べこぼし、皮脂などの【たんぱく質汚れ】にも効果的な洗剤です。ほとんどの汚れに対して効果があるのは【アルカリ洗剤】で万能洗剤ともいえるでしょう。pHの数値があがるほど皮膚への影響が大きく、皮膚や素材に影を及ぼすためム手袋や保護具を着用し扱いに気を付ける必要があります。 アルカリ洗剤には大きく分けて【苛性ソーダ系】【ケイ酸ソーダ系】【アルカリ電解水】等の種類があり、特に苛性ソーダ系の洗剤を使用している方は多いでしょう。 超強力な洗剤で汚れを溶かす力が大きいですがその分【素材】への影響も高いため、木材や軽金属等を溶かしてしまいます。使用の際は希釈倍率や洗浄時間に注意して使用してください。