「ポリッシャーで洗浄作業を行う際、延長コードを使用して問題ない?」という疑問を持っている方も多いと思います。結論は「問題あり」です。この記事では、延長コードを使用することによって引き起こされる悪影響について解説します。また、延長コード以外の解決策についても紹介します。
コードを延ばすと電圧降下が起こるので問題があります
「電圧降下」とは、電流がコードを通る際に電圧が低下する現象のことです。延長コードを使用すると、電源コンセントからポリッシャーまでの距離が長くなり、ポリッシャーに到達する電圧は低下します。本来ポリッシャーに必要な電圧が不足し、正常に作動しない場合があります。そうなると回転数が落ちてトルクが弱くなり、モーターのパワーが十分に発揮されません。
回転が弱くなるだけ?
いいえ、「電圧降下」はモーター焼損の原因となります。電圧降下が起こると、モーターの回転力が不足し、発熱や発火などの事故が発生する可能性があります。コードは電気を通すだけでなく、内部抵抗によって熱が発生し、エネルギーを消費します。また、一般的な延長コードは、ポリッシャーの電源コードよりも細く、内部抵抗が大きいため、電圧降下が進み、モーターまたはコンデンサーの損傷や故障の原因となることがあります。
短時間なら大丈夫?
短時間であっても、ポリッシャーは電圧降下の影響を受けます。延長コードの長さや細さ、そして床面の摩擦抵抗の大きさによって、モーターのダメージの程度は異なります。時間が短いから問題ない、新しいポリッシャーだから大丈夫、などと安心できるものではないということです。例えば、新品のポリッシャーを使い始めた当日にモーターを焼いてしまうこともあり、あらゆる場面でモーター焼損は起こり得るということを考慮しておくべきです。また、モーターのダメージはその時だけの問題ではなく、少しずつ蓄積していくこともあるため、注意が必要です。
コードリールのリスクは他にも
コードリールは、巻かれた状態だと電流による抵抗によって熱が発生し、その熱がコード内に閉じ込められます。これにより、長時間の使用や大電流が流れた場合、コードの被覆が異常に熱くなり、溶け出す可能性があります。最悪の場合、火災を引き起こします。またコードリールに巻かれた状態では、通常の約1/3まで電流が落ちるという欠点もあります。
コードは延ばさず、ポリッシャーの寿命を延ばす
ポリッシャーのパフォーマンスを最大限に引き出すためには、電圧降下という現象を理解し、それを最小限に抑えることが重要です。これはポリッシャーの寿命を延ばすだけでなく、作業の効率や結果にも影響を与えます。もしモーターやコンデンサーが損傷した場合、修理費用が発生するだけでなく、作業停止という予期せぬアクシデントに対処する必要が生じます。そして業務の遅延につながることも考えられます。プロとしては、サービス提供に悪影響を与えることは、何としてでも避けたいところです。
でもマンション共用部など、どうしても延長コードを使いたい場合はどうしたらいいの?
延長コードを使用せず、コンセントの近くだけで作業を行う? そんなこと無理な場合が多いですよね? ポリッシャー.JPでは、自分仕様にカスタマイズしたポリッシャーを注文できますが、電源コードの長さを変更することも可能なことをご存知でしょうか?(メーカー推奨ケーブルで最長30mまで製造可能)
30mでも届かない💦 どうすれば?
また別の解決策として、コードレスポリッシャーという選択肢もあります。コードレスポリッシャーには多くのメリットがありますので、コンセントがない現場のためだけでなく、この機会に先のことを見据えて検討してみるのもよいかと思います。ポリッシャー.JPには様々なコードレスポリッシャーのラインナップがあり、また数多くの販売実績があります。製造メーカーとの緊密な連携により、アフターフォローも迅速です。