カーペットフロアの清掃は掃除機を使ってパイルの奥に入り込んでいる細かいホコリやゴミを吸引すること(バキューミング)が基本です。バキューミングはカーペットの毛並みと逆方向にかけると効果的にパイルの根元のゴミを吸引できます。
またカーペットフロアでは一般的なポッド型ではなく、カーペットパイルの奥にあるゴミなどをたたき出して吸い取ることができるアップライト型バキュームクリーナーを利用します。
下記に示す3種類の洗浄方法も、まず始めにバキューミングを行うことから始まります。乾いたゴミを予め取り除くことで後の作業の効率が上がり、仕上がりも違ってきますのでバキューミングは必ず行って下さい。
①ボンネットクリーニング(ヤーンパッド工法)
②ダブルエクストラクションクリーニング
③シャンプークリーニング(ロータリーシャンプー工法)
カーペットの洗浄方法には、この他に「ドライフォーム工法」や今では殆ど行われなくなった「パウダー工法」、豊富な水量で高温高圧スチームが噴射できバキューム力もパワフルなトラックマウントを利用した「高温スチーム工法」などがあります。カーペットのタイプ、汚れの種類、歩行量などの状況に応じて、最適なメンテナンス方法を選択して下さい。
カーペットの汚れをパッドに吸着させる洗浄方法。多量の水を使えないフリーアクセスフロア等のクリーニングの際の浸水事故防止工法でもあります。
前もって床面に洗剤を噴霧して汚れを浮かせておく方式、あるいは洗剤を含ませたパッドを利用する方式、または両方を組合せてクリーニングを行います。残留洗剤が再汚染を引き起こすのを防ぐために、乾燥後に結晶化するクリスタル洗剤を使用するとより効果的です。 洗浄効果:C 手軽さ:A 乾燥性:A
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エクストラクターのみで高い洗浄効果が得られるカーペットクリーニング工法。(※状況によりポリッシャーによるドライボンネットの工程を加えます)ポンプで加圧された適量のすすぎ水を効率よくパイルに浸透させ汚れを溶かし込みながら吸引します。
洗浄効果が非常に高いにもかかわらず作業工程はウォンドを往復させるだけとシンプル。また移動させることができないテーブルの下や部屋の隅など細部まで丁寧に洗浄することができるのが特徴です。 非力なマシンでは充分な効果が得られませんので強力バキュームモーターと高圧吐出ポンプを備えたエクストラクターを使用します。常温水でも充分な洗浄効果が得られますが、温水を利用すれば更に洗浄効果と乾燥性がアップします。 他所のシステムでは省かれることが多い工程「セカンド・エクストラクション(清水でのリンス作業)」は衣類洗濯の濯ぎ(すすぎ)にあたるもので、最高の仕上がりを得る為には欠かすことのできない工程です。 但し手間とコストを掛けることができない場合など、状況によってはこの工程を省略することも必要です。その際洗剤は生分解性の高いECO FORCE(エコ フォース) カーペットクリーナーをご利用下さい。 洗浄効果:A 手軽さ:B 乾燥性:B
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ECO FORCE(エコ フォース) カーペットクリーナーは前処理剤としても回収剤としても利用できる、そして生分解性が非常に高い洗剤です。『ナノコロイドテクノロジー』によりイオンの超強力パワーで汚れを引き剥がし、再付着を防止します。使い勝手とパワーを兼ね備えた類稀なカーペット洗剤です。ウールなどの天然素材に対応する中性タイプもあります。 |
ポリッシャ-ブラシの物理的な力と洗剤の働きでカーペットパイルから汚れを取り除く方法です。ポリッシャー洗浄の後にエクストラクターで濯ぎ作業を行います。
この工法のメリットは重汚染での洗剤効果を物理力により促進させて高い洗浄効果が得られることです。また逆に強い力が加わることでカーペットパイルが傷みやすくなるというデメリットがあります。 オーバーウェットとなれば乾燥時間が長くなるので滴下する洗剤の量には注意が必要です。発泡性洗剤を利用しパイルの先端だけを洗浄すれば乾燥時間は短縮できます。逆に低発泡性洗剤を利用すればパイル奥まで洗浄することが可能ですが乾燥性が悪くなります。どちらにしてもフリーアクセスフロアには適さない洗浄方法です。 現在では洗剤の性能向上が著しく、またマシンは回転ポリッシャーではなく振動ポリッシャー(オービタルマシン)を用いることで、オーバーウェットを起こさずに最高レベルのカーペットクリーニングが行えるようになりました。 Ⅰ.発泡洗剤でパイル先端だけ洗浄 洗浄効果:B 手軽さ:C 乾燥性:B Ⅱ.低発泡洗剤でパイル奥まで洗浄 洗浄効果:A+ 手軽さ:C 乾燥性:C
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ポリッシャーでカーペット洗浄を行う場合、モーターに大きな負荷が掛かり、モーター焼損につながることがありますのでご注意ください。
ポリッシャー 使用上の注意